法文学部専門教育科目「古文書学実習(近現代文書)」を飯南町で実施

2011年10月4日

法文学部の専門教育科目「古文書学実習」は、日本史学研究室の小林准士准教授が担当する近世文書演習(隠岐・海士町で実施)に加え、昨年から現代史学研究室(竹永三男)が飯石郡飯南町の旧赤来町役場文書を対象として開講しています。今年も、9月12日(月)から15日(木)まで、飯石郡飯南町の島根県中山間地研究センターで実施しました。
今回の調査実習は、学習院大学大学院アーカイブズ学専攻(安藤正人教授)、島根県飯石郡飯南町(山碕英樹町長)と島根県公文書センターとの合同事業として実施し、独立行政法人国文学研究資料館アーカイブズ系から史料の保存管理の専門家が参加した外、鳥取県立公文書館、松江市文化財課史料編纂室、出雲市立中央図書館からも参加されました。
実習では、昨年実施した旧来島村役場(赤名村と合併して赤来町)の概要調査を継続し、(1)文書群ごとにスケッチと文章で概要を記録した上で、弱アルカリ性の薄紙で包んで応急の保存措置を行うとともに、(2)概要調査を終えた文書については、一点ごとに表題等の文書情報を記録する内容調査を実施しました。これらの手順は、古文書等の保存管理、調査整理の方法として整備されてきたもので、今年も、その点で優れた蓄積のある学習院大学アーカイブズ学専攻と国文学研究資料館アーカイブズ系の参加を得て、その実際を具体的に学ぶことができました。実習中、飯南町の山碕英樹町長も、議会開会中で御多忙の中挨拶に来られ、地域史料の保存管理にも貢献している本実習の意義を述べられました。
今年は、実習初日に、旧来島村のご出身で、応召・敗戦後にシベリア抑留・撫順戦犯収容所の体験をお持ちの難波靖直さん(90歳。山陰中国帰還者連絡会)に、80余年前の来島地域の人々の生活や、戦争の実態と戦時戦後の体験について特別講演していただき、平和を追求する大切さについても具体的に学びました。
実習最終日には、歴史資料保存機関の見学実習として、奥出雲町の絲原記念館、雲南市の永井隆記念館を訪ね、史料保存と展示の実際についても学習を深めました。

1.飯南町・山碕英樹町長の挨拶を受けました 2.概要調査では文書の概略をスケッチと文章で記録します
1.飯南町・山碕英樹町長の挨拶を受けました 2.概要調査では文書の概略をスケッチと文章で記録します
3.文書の簡易保全措置を行います 4.内容調査では目録作成に取り組みます
3.文書の簡易保全措置を行います 4.内容調査では目録作成に取り組みます
5.目録作成では文書1点ごとのデータを入力します 6.難読文字は『くずし字辞典』で調べます
5.目録作成では文書1点ごとのデータを入力します 6.難読文字は『くずし字辞典』で調べます
7.島根県中山間地研究センターで実習参加者の集合写真を撮りました  
7.島根県中山間地研究センターで実習参加者の集合写真を撮りました