学部長便り2010年11月号

公開日 2012年09月04日

「走る学部長」の巻

 

先月(10月)は大学の後期授業も始まり、また秋だということでさまざまなイベントも開催され、とてもあわただしいひと月でした。私も、学園祭、卒業生を大学に迎えるホームカミングデイ、鹿児島で開催された全国人文系学部長会議、保護者との懇親会などに参加しました。特にホームカミングデイの特別イベントとして招待した歌手の浜田真里子さん(教育学部卒業生)のピアノ弾き語りは最高でした。浜田さんは、作家の久世光彦さんのエッセイ「マイ・ラスト・ソング」に登場する曲の演奏を、女優の小泉今日子さんとともに展開中とのことでした。久世光彦は私も好きな作家です。「1934年冬-乱歩」や「昭和幻燈館」などの妖しく懐かしい昭和を書いた作品は特に面白いのです。私は、かつて彼の小説の書評を書いたこともありましたが、「マイ・ラスト・ソング」つまり人生の最後に一曲聴くとしたら何を選ぶか、という書物は知りませんでした。現在は絶版となっており、全巻そろえるのは困難なようですが、何とかがんばって集めたいと思っております。

そして浜田さんのピアノに酔いしれた翌日、10月10日には、「松江神在月だんだんウォーキング」30kmの部に学生とともに参加しました。数十名の参加者のほとんどは中高年の方、そして他府県からの参加者でした。市役所を出発し、鹿島まで歩いて戻ってくるコースでしたが、恵曇の漁港では、漁協の方たちがアジやイカなどの魚介を焼いてくれており、味噌汁をすすりながら至福のひとときを過ごしました。なぜか東京からの参加者が多かったのですが、みなさん松江の自然と食べ物に感動した様子で、来年も松江に歩きに来るとおっしゃっておりました。

30km歩いたので、今度は走ろう、と参加したのが月末開催された「一畑薬師マラソン」です。5kmと距離は短いのですが、急な坂を駆け下りて、帰りは上り坂と1000段の石段を登るという過酷なコースです。私は今年で2回目、松江市役所で働く卒業生に誘われたのがきっかけでしたが、この日のためにと大学周辺をランニングして記録更新に備えました。当日は、行きの一畑電車の中で四国から参戦したという卒業生に偶然再会したり、会場でも別の卒業生に出会ったりとミニ同窓会のようでしたが、号砲一発、山を駆け下りました。しかしながら、練習していたとはいえ、日頃のビール痛飲生活で堕落しきった体は思うように動かず、昨年から1分30秒ほどタイムを縮めたものの、目標タイムには数秒届かず、嬉しいやら悔しいやら、思わず生ビールを飲みました。とてもおいしかったです。練習と精進を積み重ね来年こそ目標タイムを切りたいと思っております。皆さんも、是非一緒に激走しようではありませんか。