学部長便り2013年10・11月号 悪魔になった男

公開日 2013年11月07日

  いけません。うっかりして学部長だよりを書くのを忘れていました。昨日学生のYさんから、「うちの母が学部長便り読むのを楽しみにしています」と教えられ、しまった10月号を書いてなかった、と思い出したわけです。ということで、今回は10月11月合併号というインチキな回になりました。申し訳ございません。

  日本でも、クリスマスだのバレンタインデーだの横文字のイベントがすっかり定着しておりますが、最近は新たに10月末のハロウィンなるものも根付き始めているようです。今年は学生がハロウィンで仮装パーティーをやろうともちかけてきました。初めてのことです。企業に踊らされている感じがするので、基本的に私はその手のお祭り騒ぎにはそっぽを向くことにしているのですが、一方で学生と何かをするということに燃えるタイプなので、参加することをただちに決定しました。 

  ネットで検索すると、ハロウィン用の仮装がずらりと並んでおり、こんなに品揃えがすごいのかとまず感心しました。その中から、私が選択したのは全身黒づくめの悪魔の衣装です。値段も手ごろだし、頭からつま先までの全身タイツなので仮装度大です。何より素晴らしいのは、頭には角、背中には翼、お尻にはしっぽが付いていることです。実は私は「しっぽ」というものに異常な憧れがあり、いつも猫のしっぽを触りながら、人間にしっぽが無いことの不幸を嘆いていたわけですが、これで私にもしっぽが装着されるわけです。悪魔ですから、先端は矢じりのようにとんがっております。届けられた衣装を、ひそかに家で着てみました。すると効果抜群で、いつもは足元にすり寄ってくる猫らが怖れをなして逃げていくではありませんか。部屋の中をぐるぐる歩き回ると、猫らは遠巻きに警戒しています。悪魔にしてよかったと思いました。

  当日、大学の授業が終わった6時から仮装しました。学生の仮装も凝っています。全身ヒヨコの着ぐるみ、不思議の国のアリス、ハートの女王、ゾンビメイド、エヴァンゲリオンのコスプレ、バニーガール、「魔女の宅急便」のキキと、まったく統一感はないものの、メイクも施して本格的です。最初に紹介したYさんは、修道女に変身し手に十字架を持っています。学生は仮装して教員の研究室をたずね、見事にいくつかお菓子をゲットしていました。予告もなしに行ったのに、なぜ大学の教員が部屋にお菓子をもっているのか謎です。注文したピザを食べたりして深夜まで騒いでいましたが、一番ハロウィンらしかったのは、外国人教員のメンキンさんが、騒ぎを聞きつけて「HAPPY HALLOWEEN!」と乱入してきた時でした。最後は、メンキンさんを囲んで記念写真。しかし、一回きりではもったいないので、次はいつ悪魔に変身したらよいのか思案中です。

 

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