学部長だより2017年9・10月号 百聞は一見にしかず

学部長だより2017年9・10月号 百聞は一見にしかず

2017年10月3日

 隔月発刊に加え,今回は1ヶ月遅れの報告です。私の所属する社会文化学科地理学研究室では,毎年9月初旬に他県をフィールドにして3泊4日の実習授業を行っています。実習先は未調査県の中から学生が相談して決めているのですが,今年は京都府でした。

 京都は学生時代から純然たる観光も含め何回か訪れていますが,今回はあることを確かめる目的がありました。それはインバウンド,つまり外国人旅行客の状況です。

 今,日本は観光立国を目指して様々な政策を実施しています。その結果,ここ数年で外国人観光客が大幅に増加しています。京都は日本観光の目玉の1つですから,多くの外国人が訪れ,様々な社会問題が起き始めているとのことです。例えば,ホテル不足で民泊が増加し,ご近所トラブルが起きている。あるいは,大きなキャリアバッグを持った観光客がバスに乗り込んでくるので,車内が混雑し市民が迷惑をしているといった問題です。

 今回巡検に利用したホテルは共済関連施設でしたが,外国人が目立つといった状況ではありませんでしたし,民泊の実態調査をする時間もありませんでしたが,後者の問題は実際にバスを使って体験することができました。

 京都に着いた9月4日の夕方,駅前のバス停に行ったら早速大型のキャリアバッグを持った複数の旅行客。私も4日分の着替えなどを入れたキャリアバッグを持っていましたが,その外国人が持っているバッグは初めて見るくらいの大きなもの。ひょっとしたら人間でも入るのではないかというくらいの超大型です。当然のことですが,その人達が乗り込むと通路はキャリアバッグで塞がりました。でも,周りの乗客は何事もないように振る舞い,目立った反応はありません。

 帰るまでの3日間,何回かバスに乗り,その都度キャリアバッグを持った外国人観光客をみましたが,京都の人はなれているのか,特に迷惑そうな顔も見せず,中には私に対し「大きな荷物で大変ですね」とねぎらいの言葉を掛けてくる方もいました。今年の夏に観たニュース番組では,「市民が迷惑している」,「バス会社は混雑解消の方策を立てろ」といったニュアンスでしたが,実態はかなり違っているというのが今回の感想です。文字通り「百聞は一見にしかず」です。

 

  
 

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