公開日 2025年09月18日
島根大学法文学部考古学研究室では専門科目「考古学技術実習1・2」の一環として、2016年度から島根県大田市にある石見銀山遺跡の発掘調査に参加しています。島根大学と大田市との包括的連携に基づいて実施しており、今年が10年目になります。
今夏も猛烈な暑さのなか、8月25日から9月5日にかけて石見銀山遺跡栃畑谷地区の発掘調査に参加しました。
発掘調査では、江戸時代後期から明治時代初期の銀・銅を製錬していたと考えられる炉の痕跡や規則的に配置された建物の礎石(建物の柱を支える石)を確認し、栃畑谷地区での製錬所の範囲と規模、その構造を把握するための情報の一端を得ることできました。
発掘調査には学部生が延べ13名参加し、本物の遺物・遺構に真剣なまなざしで悩みつつ自ら考えて行動し調査を進めていく過程を経験できたのではないでしょうか。
島根大学として地元島根にある世界遺産の調査に参加し、石見銀山遺跡の実態解明に少しでも協力できたことは参加した学生たちにとって貴重な経験と励みとなりました。
我々の活動にこれからも皆様に多くの関心を持っていただければと思います。
今回の調査を実施するにあたり、大田市教育委員会石見銀山課・石見銀山世界遺産センターの関係者の皆様には多くのご理解とご援助を頂きました。深く感謝いたします。


