「キャリアプランニング」第4回を開催しました

公開日 2021年08月03日

  法文学部2回生向け専門科目「キャリアプランニング」第4回をオンデマンド授業形式で開催いたしました。今回は経済政策を専門とする飯野公央先生をお招きして、「日本の雇用システム、何が問題か?~経済構造の変化で変わる雇用環境~」というテーマで講義を行いました。

 講義では、統計資料を見ながら、そこから何が読み取れるのかを考えていく形式で行われました。まず飯野先生は終身雇用制度や年功賃金といった日本的雇用慣行を紹介し、こうした雇用慣行は高度成長期・モノづくり産業中心の時代に形成され、この時代においては労使ともにメリットがあったため維持されてきたことを指摘されました。しかし企業活動のグローバル化・グローバル競争の激化や、情報通信技術の発展に伴うリーディング産業の変化、そして労働に関わる規制の緩和といった構造変化を受け、雇用慣行が変わりつつあることを指摘されています。その結果、非正規雇用の増加や女性や外国人といった多様な人材の確保などが進みつつあることを示されました。

 また、近年のコロナ流行下において働き方が劇的に変化し、テレワークの普及によって従来の「メンバーシップ型雇用」から「ジョブ型雇用」へと転換が進みつつある現状について言及したうえで、そのメリットとデメリットについても分析していただき、今後就職を控えた大学生及び大学自体がどのように対応すべきか示唆に富んだお話を頂戴することができました。

 

【受講生の感想】

・授業を通して、これからどのような人材が求められるか、コロナウイルスによって変化してきた仕事のやり方、雇用 形態などを知っておくことが大切だと感じました。

・今回の講義で最も印象に残っていることは、ジョブ型雇用で結婚や出産、育児が就職の 障害ではなくなるかもしれないということである。家に子供と一緒にいながら、家事との 両立で少しでも仕事が出来れば、これは素晴らしいことだと思う。親が仕事をしながら子 供の面倒を見ることが出来れば、待機児童の問題なども少しは解決できるだろう。しかし ジョブ型にもやはり欠点があるので、すべての会社がジョブ型雇用を採用すべきというわ けではないと思う。いろんな会社がいろんな雇用の仕方、働き方を示すことであらゆる状 況の人が自分に合った会社を見つけられればいいと思う。

 

 

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