「キャリアプランニング」第6回を開講しました

公開日 2022年12月02日


 第6回目の「キャリアプランニング」(法文学部2年生向け専門教育科目)では、「様々な職業を知るII」として、前回に引き続き、社会で活躍している卒業生のお話をうかがいました。
 今回の講師は、西村信之氏(吾郷法律事務所)、中村怜詞氏(前・隠岐島前高等学校教諭・島根大学教育学研究科准教授)、そして三原友里氏(株式会社島根富士通)の三名です。

 西村さんからは、まず、学生時代に取り組んだことや司法試験の勉強法について具体的にお話しいただきました。また、現在の仕事の内容についても、依頼者からの相談や訴訟、提出書面の起案や被疑者・被告人の方との接見など、日々の業務活動が具体的に示され、現在のコロナウィルス関連の相談などの最先端の問題に関われることや、証拠を集めるために事件の現場に足を運んだり、精神科医や社会福祉士等の他の専門職の方と連携する機会があることなどといった、仕事上のやりがいについても語っていただきました。特に、「弁護士は憲法に登場する唯一の職業」であり、基本的人権を擁護することを使命とし、既存の法制度に対して意見や訴訟を行うこともあると語られていたところには、弁護士という職業に誇りをもって取り組まれていることが印象深く感じられました。

 中村さんからは、初めに自身が教師を目指した理由が語られ、次いで、かつて勤務された隠岐島前高校での「島前高校魅力化プロジェクト」の取り組みについてお話しいただきました。このプロジェクトでは、‘自分で問題を見つけて解決する力’、‘どんな人とでも人間関係を作っていく力’を育むことを目標に、「島留学」の受入れによる「多文化協働高校生活」や、島全体を学校と捉えて課題解決に取り組む「地域課題解決型学習」などを取り入れ、生徒たちが「自分が動くことで社会がよくなる」という実感を持てるような試みを行ってきた様子を具体的にご紹介いただきました。

 三原さんからは、現在の職に就くまでの就職活動のご経験について、詳しくお話しいただきました。三原さんは当初から公務員、一般企業、教員採用という三つの選択肢を残しつつ、合同説明会やエンカレッジ、履歴書の添削などを通して自身の適正を見極め、4年次には教育実習中に企業と公務員の採用試験や面接を受け、最終的に企業を選択することになる経緯が語られ、複数の合格通知をもらった際の断り方など、これから就職活動を行う学生にとってためになるお話をしていただきました。最後に、現在の職場での実際の仕事の様子やスキルアップが必要なところにやりがいを感じている、といった点についても語っていただきました。


〔受講生の感想〕

・司法試験と聞いても実際にどのようなことをしているのかが分からなかったけど、実際にゲストの方が使っていたノートを見ることができて、これからどのような勉強をしていけばよいのか具体的に考えられた。証拠を見つける際に実際に現場に出て自分の目で確認することや、さまざまな職種の方と連携することなどはやりがいを感じられると思った。「母さんごめんもう無理だ」という本を紹介されていて、少しあらすじを読んだだけでも、ただ1つの考え方や法律1つでは解決できない難しい問題だったから、まだまだ法律の世界は深いと思った。

・今回の話を聞いて第一に思ったことは、お話にもあった通り問題解決について、自分自身も平坦な道のりを想像していたことに気付かされた。おそらく、そのような考えが思い浮かぶのも、自分が直接社会に携わって問題に触れることが出来ていなかったからだと思われる。動画でもあったとおり、社会問題を解決するうえで大事なことは実際に社会に触れて見ることだと思う。社会問題の解決を担うのは、これからの時代を生きる自分たちだと思っているので、これからは自覚を持って社会に向き合うべきだと感じた。

・就職活動を行うにあたって、様々な準備を少しずつ進めていくことが重要だということが分かった。インターンシップや合同企業説明会を通してそれぞれの企業がどのようなことに取り組んでいるのかを知ることによって様々な業種の職業と出会えるのではないかと感じた。さらに、それらへの参加によって就職活動で役立つ情報を得られるだけでなく、面接や自己分析といった就職活動の基礎となるものを学ぶことができるのも利点であると感じた。今後就職活動を始めるに際には、インターンシップや合同企業説明会などを積極的に利用していきたいと思った。

 

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